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「液晶」を使った世界初の潤滑剤
こんにちは。常盤産業のブログ担当 田中です。
「ものには、固体と液体と気体という3つの状態がある」という話を聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
例えば、私たちがよく見る水は「液体」ですが、この水が冷えると氷という「固体」となり、温まると水蒸気という「気体」になりますね。
普通の物質はこの話の通り、3つの状態があります。しかし、一部の物質では、この他の状態があるのだそうです。その状態の一つに液体と固体を併せ持った状態があり、「液晶」といいますよ。
「液晶」と聞くと、テレビとかモニターと後に続けたくなりますね。液晶の状態になる物質の内、ネマティック液晶と呼ばれるものと偏光板を使用して映像を映し出す装置を液晶テレビとか液晶モニターと呼んでいるのだそうです。
さて、この液晶、実はテレビやモニター以外にも活用されています。それはなんと、潤滑剤として。一体どういうことなのでしょう?
日本トムソン社が開発した液晶潤滑シリーズは、従来の潤滑剤である油やグリースではなく、液晶化合物のみで構成された「液晶潤滑剤」を採用した世界初のニードル・直動案内機器です!
油やグリースは見たことがあっても、この液晶潤滑剤を見たことのある方はいないのではないでしょうか。外観はこんな感じです。硬めの絵の具のような、ハンドクリームのような、ヘアワックスのような、なんとも言えない見た目です。これ、本当に滑るのでしょうか。
実は、私は液晶潤滑剤をビニール袋の上から触ったことがあるのですが、意外にも、「ぬめっ」とするというか、「さらっ」と逃げるというか、指と指の間から上手く滑り出てしまう不思議な感触でした。
この液晶潤滑剤を使用することによってどのような良いことがあるのでしょうか。
従来のグリースを上回る潤滑性能
常温下、高温下どちらの環境でも従来のグリースと比較して大幅に優れた潤滑性能を発揮します。高温下での負荷耐久試験ではふっ素系グリースの6倍、常温下の試験ではなんと70倍を超える結果を残しています。
優れた摺動特性
液晶潤滑剤は、一般的なグリースの基油と比べて金属表面への高い密着性を備えています。低速から高速まで、広い速度域で抵抗を抑えることができますよ。高速度・高精度な位置決めにもピッタリですね。
多様な環境に適応する汎用性
液晶潤滑剤はリチウム石けん基グリースの10分の1未満という低発塵性と、100℃の高温環境でも重量減少ゼロの優れた蒸発性を兼ね備えています。さらに真空環境下でも良好な耐久性とアウトガス特性を誇ります。
そのため、日本トムソン社の液晶潤滑シリーズはクリーン環境、高温環境、真空環境など様々な環境下で安定して活躍できますよ!
油でもグリースでもない全く新しい潤滑剤、「液晶潤滑剤」を使用した日本トムソン社の液晶潤滑シリーズ。過酷な環境にも対応し、高い性能を発揮します。
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