常盤産業で働く120人の仮想労働者たち | 自動化・省人化

常盤産業で働く120人の仮想労働者たち

こんにちは。常盤産業のブログ担当 田中です。 常盤産業には人間の労働者がだいたい60人程おります。いわゆる中小企業ですね。ただ、この約60人以外にも、その倍の120台程度の仮想労働者(デジタルレイバー)が働いています。人間よりずっと多いです。その正体はRPAという人の代わりにPC作業を行うソフトウェア。これがすごいんです。 この仮想労働者は人間と違ってイレギュラーな判断はできませんが、疲れてしまったりうっかりミスしたりしないので、単純作業で大活躍しています。 常盤産業のデジタルレイバー「とわちゃん」 本日は弊社で働く仮想労働者の中でも、おそらく一番の働きものである、受注ロボットについて紹介します。 この受注ロボット、まずはお客様のEDIにログインし、お客様からの受注情報を手に入れます。 その受注情報を社内の管理用エクセルに入力し、社内データベースに商品情報などの情報がそろっていればそのまま社内基幹システムにアクセス、受注入力を行い、伝票を印刷します。 社内データベースに情報がないものの場合はエクセル上にどの情報が不足しているかを示し、人間が補完する必要があります。 情報さえそろっていれば、人間は受注作業にノータッチのまま、プリンターから出てきた受注伝票を手に入れることができます。受注確認の為だけにEDIにログインすることはありません。 人間が数時間かけて行っていた受注作業をこのロボットたちはミスなく正確に代行してくれます。その分、人間は基本的に受注作業に関わらなくて良いので、問合せ対応を丁寧に行ったり、人間の判断が必要な緊急案件や特殊案件の対応を行うことができます。 受注ロボットの他にも、宅配業者に依頼した荷物の情報を集計したり、仕入先様からの入荷リストを集計したり、日報を発行したり、様々な仮想労働者が常盤産業で働いており、人間の労働者の負担を減らしています。 それらのロボットについてはまた機会を設けてお伝えしますね。 ちなみに、この仮想労働者を使い始めたのは3年前程なのですが、もし今も仮想労働者がいなかったら、と考えると…… 緊急対応や個別対応が必要な案件が発生すると通常業務が遅延 ⇓ 時折うっかりによる受注見落としが発生し、納期遅れや信用喪失が発生 ⇓ 事務を行うスタッフの慢性的な残業これらは3年前にはある程度現実に起こっていることでした。こう書くとものすごい負の連鎖ですね……。 かつては慢性的に残業していました…… 今は仮想労働者のおかげでかなりの時間を削減できており、事務スタッフの残業はほとんど無くなっていますし、受注見落としはほぼ根絶、個別対応も以前より丁寧に行えているのではないかと思います。 さらには以前はやりたくても時間的にできなかった一部の集計作業なども仮想労働者が行い、それを元に業務改善もできています。 社内でものすごい効果があったので、実はお客様への仮想労働者/RPA導入のお手伝いも行っております。とっても簡単…では決してありませんが、RPA担当いわく目標を決めて運用や管理ができれば、仮想労働者/RPAの導入は怖いものではありません。検討している、検討してみたい、ウチでもできるのか一度相談したい、という方は下記お問合せよりご相談ください。全力でバックアップしますよ! また、業界別RPA事例集を先着10名様へ無料配布いたします。業界別の実際の事例が細かく沢山載った、約180ページの冊子となります。ご希望の方は下記お問合せ、または弊社営業担当へご連絡ください!

画像検査ラボ便りVol.6 鮭の切り身の骨検出 | 画像検査ラボ便り

画像検査ラボ便りVol.6 鮭の切り身の骨検出

こんにちは。常盤産業のブログ担当 田中です。本日は弊社の画像検査ラボの技術担当者が、美味しそうな実験をしていると聞いて、実験レポートを見せてもらいました。 今回、画像検査の対象としたのはこちら! 鮭の切り身です!程よく脂が乗っていて美味しそうです。ムニエルにしてもいいしかす汁なんかにしてもいいですね…。でも、今回は食べる為ではなく、なんと、「食用切り身魚の自動骨取装置」の開発を目指し、この切り身の骨を検出するテストを行う為に用意したそうです! 肉眼でも背骨(左の写真に青印をつけた部分)と、よーく見ると4本の長い骨(右の写真に青印をつけた部分)が見えますね。鮭の骨は固くて危険ですから、しっかり取り除きたいです。 ただ、これを画像検査で自動的にAIに骨を見つけさせるとなると、肉の色も場所によって違い、骨と肉の違いが微妙なところもあり、なかなか難しそうです。 ではどうするのかというと、赤・青・緑の三色の光を組み合わせて様々な色を作れる照明を使用して、肉と骨を見分けやすい光の色を探すそうです。で、こちらが青・赤・緑の照明でそれぞれ撮影した鮭の切り身の骨がある可能性のある個所をコントラストをつける為にモノクロで撮影した画像です。 青色照明 緑色照明 赤色照明 左から青色照明、緑色照明、赤色照明です。全てモノクロ画像なのに、見え方が全然違いますね。 赤色照明は(肉っぽくて美味しそうですが)骨と肉が同化してしまい、背骨ですらもどこにあるのかよく見えない状態です。 緑色照明は骨が白く見えますが、肉も明るい色に見えます。 青色照明はまるでレントゲン写真!…は言い過ぎでしょうか。肉は黒く、骨は白く、はっきりと分かれていて背骨も、そこから伸びる4本の骨もはっきりと確認できます。 これなら、青色照明を使えば骨を判別できそうですね!しかし、画像SIer(弊社の画像検査技術者)によると、まだ改善の余地があるそうです。なにかというと、ここ。 本来骨のない場所が白くなっています。これではAIがこの部分を骨と間違えてしまう可能性があります。この白い部分の正体は光の反射、ハレーションの発生です。次のテストでは、このハレーションが発生しないようにさらに照明に工夫を加える予定なんだそうです。また次のテスト結果をつかんだら記事にしますね。

インタビュー記事 自働化エキスパートに聞く | 自動化・省人化

インタビュー記事 自働化エキスパートに聞く

こんにちは。常盤産業のブログ担当 田中です。 常盤産業の自働化事業部。25年以上の歴史の中で自動化生産ラインや専用機といった大きなものから、治具製作のような小さなものまで、設計・製作・立上げをご提案している部署です。 様々な製品を取り扱う常盤産業の中でも、案件ごとに一品一様で違うものをご提案する自働化という分野は、具体的な製品の紹介が難しく、今まで本ブログでもあまり紹介できていませんでした。 そこで、今回はその自働化事業部の自働化エキスパートの一人、A氏にインタビューして参りましたので皆様に常盤産業の自動化のリアルをお届けいたします! 田中:まず、常盤産業の自働化はどれくらいのエリアをカバーしていますか? A氏:日本全国です!以前は本社のある東海圏が多かったのですが、最近エリアを広げる為に組織を刷新しました。自働化事業部の中で、名古屋本社は西日本エリア、長野県にある東日本営業所は東日本エリアと担当を分け、その結果、近年では東北や関東の新規のお客様も増えていますよ。 田中:常盤産業といえば東海エリア、特に自動車業界・工作機業界に強い会社!というイメージだったのですが、東北や関東のお客様も増えているのですね。あ、もしかして、お客様の業界も広がっていますか? A氏:広がってますよ!自動車業界以外の新規のお客様も増えています。電子部品や半導体、食品やコスメなど……どんな業界でも対応できます。 田中:食品やコスメ業界もですか!? でも、異業種のお客様だと業界の常識や設計・施工時に気を付けるポイントが違ったりして苦労するように思うのですが、何か秘密がありますか? A氏:業界毎にお客様からの要求やニーズが異なりますので、25年以上の経験とノウハウを活かし、更にはそれぞれの業界・案件ごとにノウハウのある最良のパートナー企業様と共にご提案させていただいておりますよ。 田中:それならきっとお客様も安心してお任せいただけますね。 田中:でも、名古屋と長野の拠点から日本全国へって、地理的に大変ではないですか?お客様も遠慮されてしまうのでは…… A氏:今はWebが活用できるので、そこまで問題ではないんですよ。Webミーティングで顔を合わせて打合せたり、3D CADを使用したデザインレビューを行ったりすることで遠方のお客様も効率よく、すれ違いのないように商談を進めています。もちろん、施工時や面直での打合せが必要な時にはすぐに訪問します!当然このご時世ですから、感染予防もしっかりしていますよ(笑) 田中:さわやかな笑顔をありがとうございます。ところで、最近の案件で困ったことや苦労したことはありますか? A氏:もちろんありますよ(笑) あるお客様からの案件で、直行ロボットを使用した構想をいただいたんです。でも、直行ロボットだと部品点数も多くて予算が厳しくて……。そこで、6軸の垂直多関節ロボットに変更してご提案しました。 田中:え!?直行ロボットより6軸ロボットの方が高価だと思うのですが……!?どうなったんですか? A氏:垂直多関節ロボットに変更した結果、ステーション点数(ラインの長さ)や部品点数を減らすことができて、予算を抑えることができました。スペースも抑えられましたよ。お客様にも喜んでいただけて、4~5社ほどの候補の中から選んでいただけました。 田中:おおお!安くなったんですか。それに4~5社の中から選んでいただけるなんて嬉しいですね!最初の構想とは違っても、お客様のニーズにぴったり合ったんですね。 田中:最後に、常盤産業の自働化のミッションを教えてください。 A氏:今までもこれからも、人に代わる自働化システムをお客様にお届けすることです。 A氏:就労人口の減少や、雇用延長が必要となってきている世情から、今後、人の手での単純作業を根本から見直すことが必要になっていきます。それでも、企業様ごとに考え方や必要な自働化っていろいろだと思います。常盤産業では、様々な考えを持ったお客様それぞれに、最適な自働化システムをご提案していきます。 田中:Aさん、本日はありがとうございました! いかがでしたでしょうか。 A氏には今後も取材を続け、本ブログで常盤産業 自動化の技術や実際の導入事例などを紹介していきますので、是非 引き続きご覧いただけますと嬉しいです。 常盤産業ではものづくり現場の自働化をサポートしております。 工場やライン丸ごとの自働化はもちろん、まずは搬送装置や検査装置を、まずは作業を効率化する治具を、というご相談にも最適なご提案をいたします。 一度相談をしてみたい、他社では断られたのだけどやっぱり自働化したい、という方は是非、常盤産業 自動化事業部へご相談ください。お問合せは本ページ右上のお問合せ、またはお電話・お近くの弊社担当者を通して常盤産業 ブログ担当 田中までお願いします!

自動化・省人化ロボット展 出展機紹介➁ | 自動化・省人化

自動化・省人化ロボット展 出展機紹介➁

こんにちは。常盤産業のブログ担当 田中です。11月24日から開催される、「第5回 自動化・省人化ロボット展」に出展する出展機のご紹介をいたします。本日は、「サイネージ照明 AI画像検査システム」についてご紹介いたします こちらは人の目に頼りがちな検査工程を自動化する、ストライプ模様の照明「モアレ照明」とカメラ、AIを組み合わせたシステムです。特徴は下記3点です。 ・光沢素材・透明ワーク・大型ワークに対応・AI画像検査を使用した、自動画像検査まで対応・サンプルテストから完全自動化まで全て常盤産業で可能 たとえばこのパネル、ぴかぴか光沢のある素材で、おまけにもやもやとした模様が描かれています。 実はこのパネル、黒いテープの付近にへこみがあるのですが、このままではよくわかりません。このパネルを撮影して画像処理で検査しようと思っても、照明が反射してしまい上手く撮影できません。左の方に照明が反射しているのがわかります。 そこで、今回出展予定の「サイネージ照明 AI画像検査システム」を使用します。 まずは先ほどの光沢のあるパネルを、モアレ照明で照らしてみると… ※先ほどの写真と同ワークの別位置です ストライプ模様が反射していますが、まっすぐのはずのシマ模様が歪んでいるところがいくつかあります(黄色の矢印部分)。この部分がへこみです。模様のおかげでかなり見やすくなりますね。 さらにこの画像をAIに通すと、 このようにワークの模様に惑わされず、しっかりへこみ部分だけNG抽出してくれます。これなら安心して検査も任せられます。 こちらのシステムも当日展示しておりますので、是非実際に動く姿をご覧になってください。また、他にも「人に代わる自働化システム」、「3次元バラ積みピッキング装置 TP100M」などを出展し、各デモ機の足部分にアンカーいらずの設備耐震器具「T-LOCK」も設置しております。 行きたいけど招待状がない、という方は郵送いたしますので常盤産業までお問合せをお願い致します。展示会には行けないけど是非詳しく知りたい、という方もお気軽にお問合せください。Web打合せも可能です。