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工業業界でも活躍!内視鏡 意外と知らない!?シリーズ1

工業業界でも活躍!内視鏡 意外と知らない!?シリーズ1 | FA部材

こんにちは。常盤産業のブログ担当 田中です。

皆様、胃カメラを飲んだ経験はありますか?

私が以前飲んだ時は苦しいし涙も鼻水もでるし……、脳裏に串刺しで丸焼きにされるお魚のイメージが浮かんでいました……。

あまり進んで飲みたいものではありませんが、その時初めて自分の胃の中を見て自分の身体なのに自分の身体と思えないような、ちょっと不思議な感覚を覚えました。

胃カメラとは、デジカメやスマホではなく、長い管状の内視鏡を飲み込んで胃の中を撮影する医療技術です。

身体をメスで切り開かずとも内臓の中を見ることができる、スゴイ技術ですよね。

ところで、胃カメラに使われる内視鏡、実は工業業界でも活躍しています。 ということで、今回は「意外と知らない⁉シリーズ」第1弾として、工業業界で活躍する内視鏡についてご紹介いたします。

かんたんなご紹介となりますので、詳しく正確に知りたい方は書籍などでお調べください。

工業用内視鏡は、医療用に使われるものと同じく、人が直接見ることのできない場所の状態を確認することのできるものです。

大きく分けると、ファイバースコープ、ビデオスコープ、硬性鏡の3つに分類することができますよ。

それぞれの特徴は以下の通りです。

ファイバースコープ

片方の先端にレンズ、もう片方に接眼レンズを取り付け、その間を光ファイバーの束がつなげている構造をしています。

光ファイバーを通してレンズで見ている画を接眼レンズまで届けます。光ファイバーは柔軟性がある為、見る対象物の内部が曲がっていてもそれに沿って入っていくことができます。

ただ、光ファイバー1本1本がカメラの目の役割を果たす為、観察者の目に届く画にはファイバーの境界線が影となって写り込むことを避けられません。

狭い設備の奥曲がった配管の中など、見たくても人の目では見れない部分の点検等に使われていますね。

ビデオスコープ
曲げられる柔らかいケーブルの先端にビデオカメラがついた装置です。上記のファイバースコープより長いケーブルを使うことができ、さらに数十倍から数百倍の高画質で観察ができます。
さらにさらに、LEDと組み合わせてより省電力になったり、録画機能がついたり、と近年でも技術がどんどん向上し、活用範囲が広がっている内視鏡ですよ。
こちらもファイバースコープ同様、見たくても人の目では入り込めない場所のものを見るのに使われています。

硬性鏡

上記の二つとは違い、硬くて曲がらない内視鏡です。ボアスコープとも呼ばれます。

視野方向が多彩で、チューブからまっすぐ先を見るタイプの他に、斜め前方を見るタイプや、横方向を見るタイプ斜め後方を見るタイプなど、見たい対象や状況に応じて選定することが可能。

また、光学レンズがついている為ファイバースコープと比較して光を集めやすく、クリアな映像を期待できます。
曲がらない為、曲がりくねった配管の内部の観察などには向きませんが、筒の内径の全体像を見たい時などに力を発揮しますよ。

これらの内視鏡は自動車のエンジン部品の内部検査、食品を輸送する管の内部検査、溶接部の内側確認、成形品の内側バリ検査など、様々な用途で使われています。

気になる、相談してみたい、という方は下記お問合せよりお願いいたします。

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