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生産現場のロボットたち 意外と知らない!?シリーズ2

生産現場のロボットたち 意外と知らない!?シリーズ2 | 技術解説

こんにちは。常盤産業のブログ担当 田中です。

最近、いよいよロボットが私たちの生活に身近になってきていますね。飲食店で人ではなくロボットが料理を持ってきてくれるのはもう珍しいことではなくなってきていますし、オフィスや家庭で床を掃除してくれるロボットも一般的になってきています。2017年にはソフィアという人型ロボットがサウジアラビアの市民権を取得していますよ。

さて、そんなロボットたちは生産現場でも大活躍しています。そのロボットたちは配膳ロボットやお掃除ロボット、人型ロボットとは全く違う姿をしています。 様々な種類がありますが、本日はその中から「意外と知らない!?シリーズ」第2弾として、垂直多関節ロボットパラレルリンクロボットの2種類をご紹介いたします。

垂直多関節ロボット

おそらく現在生産現場で最も使用されているタイプのロボットです。

腕のような形をしている通り、人間の腕のような動きをしますよ。4~7個の関節があり、これらは人間の肘や手首と同じように曲がったり回転したりする他、人間の腕にはない伸縮機能(直動関節)を有するものもあり、人間の腕以上の多彩な動きを実現しています。

まるで人間の腕のよう、でもそれよりも広範囲に素早く動くことができ、先端のツールを変えればものをつかんだり吸着したり、穴をあけたり溶接したり、多くの仕事を任せられる働き者!

溶接、梱包、組立、検査……と様々な用途で広く活躍しています。

パラレルリンクロボット

こちらは垂直多関節ロボットとは全く違う見た目をしています。何型、となんとも言いづらい、少なくとも人間の身体のパーツのどことも似ていない形をしています。デルタロボットとも呼ばれ、これはこのロボットの姿がギリシャ文字の⊿(デルタ)に似ていることからそう呼ばれるのだそうですよ。

3つの稼働するアーム(右の写真上A,B,C)がツールを取り付ける先端部(D)につながっており、それぞれのアームが各軸を上下に動くことで先端部を立体的に動かします。

パラレルリンクロボットはシンプルな機構をしている為、導入コスト・メンテナンスコストが比較的低く、一方で3軸の動力が1点に集中する為、高速かつ精密な動作を可能にしています。軽いものの仕分けや組み立て、移動といった用途で活躍していますよ。

垂直多関節ロボットと比較すると用途は限定的ですが、得意分野では低いコストで大きなメリットを望むことができそうですね。

一口にロボットといってもそれぞれの特徴があることが伝わりましたでしょうか。今回ご紹介した2種類以外にも、生産現場では様々なロボットが働いています。

常盤グループでは垂直多関節ロボットやパラレルリンクロボット、またそれ以外のロボットを活用した搬送工程、組立工程、仕分け工程などの自働化をご提案しております。展示会にも出展していますよ。

気になる、相談してみたい、という方は下記よりお問合せをお願いいたします。

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