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母材の傷を最小限で汚れを落とす「光の洗浄:レーザークリーナー」とは?

こんにちは。常盤産業ブログ担当 上野です。

製品の仕上がりを大きく左右する工程のひとつに「下地処理」があります。これまでは、表面をゴシゴシと削る研磨作業や薬品洗浄が一般的でした。

しかし、こうした方法は、「母材を傷つけてしまう可能性」や「環境・作業者の安全面への負担」といった課題がありました。

そんな中、近年注目されているのが、レーザー光で汚れを落とす「レーザークリーナー」です。微細な隙間の汚れも除去でき、母材への傷も最小限…。 今回は、この「光の洗浄」レーザークリーナーの仕組みと特徴についてご紹介します。

レザークリーナーでの下地処理は、薬品も使わず母材への傷も最小限に。

仕上がりの良し悪しは「下地処理」で決まる

仕上がりに大きな差が出る要因のひとつが「下地処理」の出来不出来です。

例えるなら、接着剤を使用するとき。油や汚れをきれいに拭き取らないと、どんなに強力な接着剤を使用しても剥がれやすいですよね。レーザークリーナーでの下処理も同じです。

上塗りを美しく、長持ちさせるためには、まず下地=素材そのものをきれいにしなければなりません。下地処理が不十分だと塗料やコーティングが密着せず、剥がれやすくなってしまいます。

つまり、下地処理は、製品の品質を左右する大前提であり、重要な工程なのです。

従来の「研磨作業」「薬品洗浄」が抱えていた大きな問題

これまで金属のサビや汚れを落とすには、「研磨作業」や「薬品洗浄」が多く使われてきました。しかし、これらの方法には、次のような課題があります。

  • 母材まで削ってしまい、傷がつく可能性がある
  • 研磨剤や薬品の購入・廃棄にコストがかかる
  •  粉塵や薬品を吸い込むなど作業者の安全面に不安がある
  • 作業者の熟練度によって仕上がりにバラツキが出る
  • 作業に時間がかかる

製品の見た目だけでなく精度にも影響し、場合によっては企業の信用性にも関わる下地処理。

これからの時代は、品質はもちろん、「安全衛生」「環境への配慮」も同時に求められています。 そこで選ばれているのが、レーザー光を使った新しい洗浄方法「レーザークリーナー」です。

削らないから粉塵を80%低減する。次世代の洗浄レザークリーナー

レーザークリーニングが「汚れだけ」を狙い撃ちできる理由

レーザークリーナーは、なぜ光だけで「汚れ」を落とせるのでしょうか。その仕組みはとてもシンプルです。

  • 光の吸収率の違いを利用

多くの金属はレーザー光を反射しやすい性質を持っています。一方で、サビや塗料、油汚れなどは、光を吸収しやすい性質があります。この「光の吸収率の違い」を利用し、塗装や汚れた部分だけにエネルギーを集中させて剥し取るのです。

  • ミクロな剥離現象で汚れを除去

レーザー光を汚れに当てると、ごく小さなレベルの衝撃が起き、汚れが浮き上がり剥がれ落ちます。ゴシゴシと擦るのではなく、汚れだけを浮かせて飛ばすため、母材へのダメージを最小限に抑えられます。

  • 瞬間的な作用で母材に熱が伝わりにくい

レーザー光が当たった瞬間、汚れの表面が高エネルギー状態になり蒸発(昇華)します。この作用は一瞬であるため、母材の金属に熱が伝わりにくいのが特長です。

《実際のクリーニング前後の比較》

レーザークリーナーでサビ取りをした様子
サビ取り
レーザークリーナーで塗装落としをした様子
塗装落とし
レーザークリーナーで油汚れ取りをした様子
油汚れ取り

素材を守ることで得られる「現場のメリット」

レーザークリーナーは、素材を守りながら洗浄できる他にも多くのメリットがあります。

  • 母材を傷つけにくい

削らないため、素材本来の形状や精度の維持が可能

  • 熱変形がほとんどない

短時間で処理するため、金属のゆがみや変質が起こりにくい

  • 仕上がりが安定する

作業者の熟練度に左右されず、均一な品質を維持できる

  • 次の工程にすぐに移れる

薬品を使わないドライ工程のため、洗浄後すぐに溶接や塗装ができる

  • コストと環境負荷を低減

薬品や廃液処理が不要。ランニングコストは主に電気代のみで、環境対策に貢献できる

さらに、有機溶剤の吸引リスクがゼロで、粉塵の発生がおよそ80%削減できるため、作業者の安全が高まるという点も大きな魅力です。

「きれいにする」だけでなく「人にも環境にも優しい」、まさに理想的な洗浄方法ですね。

レーザークリーナーでの作業の様子はちらからご覧いただけます。

レーザークリーナーのことなら「常盤産業」へ

「無敵の掃除屋」ともいえるレーザークリーナーですが、実は「ただ光を当てればよい」わけではありません。素材に合わせた出力調整やレーザーの動かし方にはコツが必要です。

  • 自社の素材に使えるか知りたい
  • 実際の洗浄効果を確認したい
  • 最適な扱い方について詳しく知りたい
  • 設備の長寿化のために定期メンテナンスとして取り入れたい

このような疑問やご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

効率よく、きれいに、そして安全に…。

次世代の洗浄として、常盤産業がおすすめするレーザークリーナーをぜひご検討ください。

お問合せをお待ちしております。

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