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力士級!?T-LOCKの吸着力

力士級!?T-LOCKの吸着力 | 職場環境改善とBCP

こんにちは。常盤産業のブログ担当 田中です。

瞬間接着剤で作業中、気づいたら指に接着剤がついてカピカピになってしまったり、うっかり他の皮膚や服とくっついてしまったことはないでしょうか。

私は先日、小さなものを接着しようと奮闘していたらその物を支えていた人差し指と親指がくっついてしまいました。

こうなった時、無理やり接着剤を剥がしたり、くっついたもの同士を力づくで引きはがしたり、ましてや刃物を使って接着剤を切ろうとしたりしてはいけません。痛い思いをすることになります。

40℃くらいのぬるま湯につけて接着剤が付着した部分を優しく揉んでいると剥がれてきますよ。特に指同士がくっついてしまった時は少しずつ指同士を擦りあわせるようにしていると指が離れます。

さて、瞬間接着剤のように強力なくっつき力を持つ弊社の地震対策製品と言えば、「アンカーレス耐震ブラケット T-LOCK」です。

アンカーレスブラケットT-LOCK

アンカーレスブラケットT-LOCKについて詳しくは下記記事をご覧ください

アンカーレス耐震ブラケットのご紹介

穴あけなしの設備用耐震器具 T-LOCK

設計事例

このT-LOCK、床に傷を付けずに設備耐震固定ができるスグレモノですが、「本当にくっつくの?」「どれくらいの力でくっついているの?」と疑問を持たれる方も多くいらっしゃるようです。

本日は、T-LOCKがどれくらいの力で床に張り付いているかを引張試験で確認いたしましたので、その結果をご報告いたします。

試験会場に選ばれたのは、常盤産業本社のANNEX 1階。弊社の事務所は通常、じゅうたんマットが敷かれていますが、このANNEXについては大型設備を設置したりもする為、エポキシ塗装仕上げになっています。表面はツルっとしていて平滑です。

まずは床表面をアルコールで拭き上げて汚れやゴミを除去します。

床表面をきれいにします

本引張試験に使用するテストピースは右の写真の40mm×40mmサイズです。T-LOCK標準品に使用しているゲルシートが50mm×100mm(×2枚)ですので、それに比べるとかなり小さいですね。なぜ50mm×100mmで試験をしないのかというと、吸着力が強すぎて剥がせず、試験にならないからです。

テストピースを貼り付けた、ループ付きのブラケット3つを先ほどきれいにした床に貼り付けます。ぎゅっと押しこんで、床にしっかり吸着させていますね。

そして貼り付けたテストピースに引張試験機のフックを引っ掛けて

思いっきり引っ張り上げて床から剥がします! これをテストピース3つ分行いますよ。

※腰や肩を痛めないよう、気を付けて行っております

その結果、300Nまで測れるこの引張試験機が3回ともぐるんっと一周振り切ってしまいました

通常は3回の試験の平均値で計算を行うのですが、計測できる最大値が300Nなので、今回はこれを元に計算していきます。

(計算式なんて見たくない!という方は◆まで飛ばしていただいても問題ありません)

まず、この300N(ニュートン)をkgf(重量キログラム)に単位変換します。

300N × 0.10197 = 30.591kgf

次に1平方mmあたりの吸着力を計算。

テストピースは 40mm×40mm → 1600平方mmですので、

30.591kgf ÷ 1600 = 0.01912kgf/平方mm

最後にT-LOCK標準品のゲルシート面積である、

50mm × 100mm × 2枚 →10000平方mm

に換算すると、

0.01912kgf/平方mm × 10000平方mm = 191.19kgf

となります。

この191.19kgfという数値、どれくらいの力なのかというと、

この力でくっついているT-LOCKを引きはがすのに必要な力は191.19キログラムのものを地球上で垂直に持ち上げるのと同じ量の力、ということです。

191.19キログラム……200キログラム弱というと、例えば大柄な力士や、ローランドゴリラ(オス)お風呂いっぱいの水などです。これらを垂直に持ち上げることができれば、弊社ANNEX 1階に設置されたT-LOCKを引きはがすことができますよ。

普通の生身の人間ではまず無理ですね。

T-LOCKの吸着力の強さを、何となくでもイメージしていただけたでしょうか。改めて計算してみるとその吸着力の強さにびっくりしてしまいました。

なお、T-LOCKの吸着力は床面の状況に左右されます。ご使用に向いているのはツルっとした平滑な床面、そこのホコリや油分をしっかり除去して貼り付けてくださいね。

アンカーレスブラケットT-LOCKについてのお問合せは下記お問合せまで!お待ちしております。

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